発表会に参加すべきか? ホームへ戻る
<結論−−−−絶対に参加すべきです。>
確かに非常につらいものであることは認めます。自分もそうです。
まず、人前で完璧に弾けるようになるためには、100%以上の完成度が必要です。
そのための練習は困難を極めます。楽しい練習ではありません。
さらに、発表会で大きな失敗でもしようものなら、深い傷を負ってプライドはズタズタです。
トラウマも残ります。
でも、なにがなんでも参加しましょう。最初はみんな同じです。
ここを通り抜けることで、うまくなるのですから。そして本当のピアノの楽しみは
そこから、はじまるのですから。
一生懸命に練習していても、発表会の二週間くらい前から、練習でつまずくと後悔が
始まります。「やめておけばよかった。きっと失敗するだろう。そしたら恥ずかしい。」
心配で夜も寝られなくなります。
そして、もっと練習をします。ところが練習すればするほど、下手になるような気がします。
とうとう当日がきます。
朝起きたときは、できることなら病気になりたい、何かの都合でホールが使えなくなったら
いいなぁと思います。(時々、試験の時に学校が燃えたりしますが、気持ちはよくわかります。)
そして、ご飯がのどを通りません。
舞台の袖で待っているときは、足が震えます。フワフワしてまさに地に足が着きません。
他の人たちは、すごく落ち着き払っているように見えます。(でも後で聞くとみんな上がってます。
それどころか、私なんか、いつも一番落ち着いて見えるそうです。)
舞台へ出て礼をすると、そこには家族や友人がいます。よけいに緊張します。
(ある人は、絶対に家族や友人を呼ばないそうです。)
鍵盤に向かって弾きだすとブルブル指のふるえが止まりません。
何故か、普段間違えたことのない箇所でつまずきます。
そして、弾いていると、突然、頭の中が真っ白になり、次にどこを弾いたら
いいか、わからなくなります。そしてついに止まってしまいます。
少し前から始めようとするのですが、また同じところでぶつかってしまって先へ
進めません。仕方なくそこを飛ばします。
ほうほうのていで演奏が終わって礼をするとき、「二度と出ないぞ!」と誓います。
そして足早に舞台の袖に下がります。その後、一週間くらいは、気分が優れません。
しかしながら、こうして失敗することが、あなたを引っ張り上げるのです。
なぜなら、次に出るときに、どうやったら失敗しないかを真剣に考えるようになるからです。
失敗の原因は、主に練習の仕方がまずかったからです。
特に、頭の中が真っ白になって、どこを弾いたらいいかわからなくなる場合は、暗譜に
問題があります。私が教えられたことは、発表会の曲は、楽譜が書けるところまで、徹底的に
暗譜するということでした。そして弾くだけでなく、音符をドレミで声を出さずに口ずさむこと。
これらは、大変ですが、確実に効果があります。(口ずさむことによって、注意を曲に向け、
集中力を高めます。---あがっている暇をなくします。---)
もう一つはどこの小節からでも弾けるようにしておくことです。
−−−これらは、自分でできているわけではありません。教えられたことですので、悪しからず。−−−)
逆にうまくいった時は、まったく違います。
私も、一度か二度は、いい演奏ができたと思った時がありました。
その時に、感じたことは、「意外と拍手がすくないなぁ!」でした。(勝手なものです。)
それからは、人の演奏を聞くときには、一生懸命に拍手をします。