2.先生の探し方・選び方                            ホームへ戻る

 

私はインターネットの検索エンジンで探しました。結構色々と出てきます。

例えば、『世田谷区 ピアノ教室』とグーグルやヤフーで検索するとずらっと出てきます。

 

また、市町村の文化ホールや楽器店のホールなどがあれば、そこで近くの先生が

発表会をされるので、それを聞きに行くという手もあります。

今は、体験レッスンをしてくださる先生もたくさん見えます。

 

さて、どういう先生がいいかということですが

 

まず、選びたいのは

 

1.仕事を持っている人は、レッスン日の変更が可能なこと。

2.年に、一度か二度、発表会があること。

3.大人を教えることに興味をもっていること。

4.その先生自身が、上の先生について勉強しているかどうか。(そのほうが好ましい)

5.何回、間違えて弾いても、怒らない先生。(忍耐力は教師に最も必要な資質です。

  −−−図々しく構えましょう。「言われるようにできるのであれば、教室へ来る必要はない。

 できないから、ここへ来るのだ。自分はお客である。」−−−

 

 選んでいけないのは

 

1.(余計なことかもしれませんが) あなたが男性の場合、若くて魅力的な女性の先生。

  レッスンに行くのは楽しいでしょうが、ピアノの上達には???です。

  (矛盾しますが、私の先生は、かなりの美人です。)

2.ハイフィンガー奏法(できるだけ指を高く上げて力強く叩く)を教える先生−−−指を痛めますし、

  ピアノの豊かな音が出ません。明治時代の奏法だそうです。

3.音階の指くぐりの時に肘を外へ出すように指導する先生。−−−これも古い奏法です。

4.ハノン、チェルニーをやらないと駄目という先生。

 (こういう先生は、ただ自分がそれを習ってきたからという理由が多いと聞きました。)

 

さて、これらの条件に当てはまる先生が首尾よく見つかって、ある程度の期間、レッスンを受けたとします。

 

次に、これが一番大事だと思うのですが、もしも

 

「自分はこの程度だろう。年をとってから始めたことだし。」とか

「ピアノを練習していても楽しくない」と思うようになったら、

 

躊躇なく先生を変えることです。

 

 変える前に、今の先生に「こうしたい。」とお願いするということが筋とは思いますが、返ってくる返事は、

「もう少し、我慢しましょう。」だと思います。そして、そのままになることのほうが多いと思います。

 プライドの高い先生なら、内心、「私の言うことがきけないの?」と思っているかもしれません。

さらに言えば、その先生にとって、あなたは「一生懸命教える対象でない」のかもしれません。

もしかしたら、「息抜き」かも!

 

 もちろん、生徒側にも問題があります。やってくるように言われた課題をやってない場合です。

でも、好きでピアノを習う大人は、道筋がはっきりと示され、上達が実感できれば、努力をします。

だから、勝手な言い方ですが、生徒のモチベーションを高めて練習をするようにもって行くのが

先生の仕事なんです。

 

 今、習っている先生をやめて他の先生につくということは、「裏切るようでうしろめたい、熱心に教えて

もらっているのに申し訳ない。」と思うかもしれません。

 気持ちはわかります。−−−私もそうでしたから。−−− でも、そこは割り切ってください。

誰のお金ですか?誰の時間ですか?無駄な投資は今すぐやめるべきです。

特に中高年には、あまり時間が残っていません

 これは、人生の残り時間ということもありますが、技術の習得というものは、年を取れば取るほど

難しくなると言うことも意味します。

 

 私は何度か先生を変わることによって、マンネリを防ぎ、ここまでこれたと思っています。

また、その時点で、最高の先生でも、三年後には、かえって妨げになる可能性もあります。

前の先生がそうでした。

 

 私は、熱情のV楽章を弾きたいとおそるおそる言って、二度ほど見てもらった時に

前の先生から言われた言葉、−−−「冒涜と思いませんか?」−−−を忘れることができません。

そして、「この曲はもっと速いですよ」といわれました。わざとゆっくり弾いたときにです。

多分、それ以上、教える気がなかったからでしょう。

 

 これを言われたときはかなり凹みました。 そう言われたら、絶対もうそれ以上、「弾きたい」と言う

ことはできません。仕方なく、言われるままに「ブルグミューラー」と「ソナチネ」を何曲か仕上げました。

なかなかいい曲もありましたが、あまり楽しくありませんでした。

 

−−−今から考えれば、先生としては、あまりに難しい曲をやることによって、かえってつぶれてしまうのでは

ないかと心配しての一言だったと思います。−−−

 

  今、私はその曲を練習しています。確かにとてつもなく難しいと思います。

「基礎もないのに弾けっこない。」−−−その通りです。

「急がば廻れ」−−−耳が痛いです。−−−もし自分の専門分野で聞かれたら、そう答えるでしょう。

 でも、言われたとおりに、−−−チェルニーの50番までやって、その間、ソナチネ・ソナタアルバムを

弾き、ハノンもしっかりやってから−−−ということをしたとしたら、これから10年は(いや、もっとかも)

かかるでしょう。それよりもなによりも−−−「ピアノ」をやめているでしょう。

 

 ですから、今の先生の所に体験レッスンに行った時、はっきりとその曲を弾きたいといいました。

「うーん!」と首を傾げるかと思っていたら、「是非やりましょう!」と言ってくれました。

これには、こちらが面食らいました。聞いてみると、以前、ソナチネレベルの女子中学生に、

月光の第三楽章を指導したことがあるからとのことでした。一年で立派に弾いたそうです。

 

 今は、一日、一小節くらいの遅々とした歩みです。指定された速度で正確にかつ音楽的に弾くなど

まだまだとてもできません。でも練習がとても楽しいのです。好きな曲ですから、一小節を100回

繰り返して弾くようにいわれても、苦になりません。もちろん難曲だけではなく他の易しい曲もやっています。

このやり方が、功を奏するかどうかは、ここ2〜3年で」結論が出ると思います。

 

 そして、最大のメリットは、これまで一杯一杯でやってきた曲が、かなり楽に弾けるようになったことです。

 むずかしいことをしているので、当たり前かもしれませんが。

 

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補足 

 

>躊躇なく先生を変えることです。

 

前のほうで、私はこのように書いています。

基本的には、今でもこの考え方を持っています。

ただ、私は、今の先生について二年になりますが、これまでの先生のように

「自分は、こんな程度だ」、「歳を取ってから始めたからこの辺が限界だ」というようには感じていません。

それどころか、「この先生についていけば、もっと高いところへ登ることが出来る。」と、今は思っています。

また、マンネリも感じていません。

もしかしたら、最初から今の先生に当たったならば、先生を変わるということすら、考えなかったかも知れません。

 

ですから、少し訂正したいと思います。

 

最初から、いい先生(自分に合った先生)に当たった人は、変わる必要は全くないし、たぶん、変わることすら考えないでしょう。

でも、私のようにそうでなかった人は、躊躇なく先生を変わるべきです。