ちょっと面白い(かな?)話。 ホームへ戻る
私の友人に、「ちょんまげアザラシ」というのがいる。サックスの迷手である。私が命名した。
写真を見れば、一目瞭然なのだが、残念ながら、ここへ載せることはできない。
同級生の掲示板で、紹介用に、なんかいい写真とか絵が無いか、探していたところ
なんと、当人から、あの愛くるしい目をしたゴマフアザラシの、真っ白な産毛に包まれた
写真がメールで送られてきた。要するに「これを載せろ。」というのである。
即、却下したが、ことほどさように、そういうやつである。で、なぜかA型である。普通、A型はこういうことをしない。
で、このアザラシが、5年ほど前に、アメ車を買った、「カマロ」という、いわゆるスポーツカーだ。
5年落ちの中古だが結構な値段だったそうだ。(新車で国産の3000CCクラスくらい)
ドアも重いし、エンジン音も腹に響く、ただ、走るだけの車で、なに一つ、実用性がない。
後部座席はあるにはあるがカバは入らない。(内々のネタです。無視してください。)
ガソリン代も、半端じゃない。通勤で使っているだけで、月1万5千円、(軽自動車なら5千円で済む。)
更に、よく故障する。そのたびに、30万とか50万とか払っているそうだ。修理代の累計は、すでに買った
金額を越えたそうな。
常識人の我々が、「そんな荷物も運べーせんし、ガソリン代もたっきゃぁし、なおすのに金のかかる車、
はよ手ばなしゃぁ!」といっても頑として受けつけない。
「恋人とは別れれん」と言い張る。「あの流線型のBody、あのResponse、あのエンジン音、
すべて恋人と同じ。」とのたまう。
私はこの「恋人」を「愛人」に置き換えてみた。すごく納得がいった。
その共通点は、
一緒に連れて歩いていて、
「どうだ、いい女だろう」と自慢できる。
「あれ買って、これ買って」とやたら金がかかる。
仕事はしない。(実用性(???)はない。)
そして、これが、極め付けだが、「金の切れ目が縁の切れ目」。
そろそろ、縁が切れ掛かっているらしい
で、彼の車を、私の道楽のピアノに置き換えてみた。
恋人という点では、似たところがある。ピアノのいい音を聞いているだけで恍惚感を持つ。
また、あのグランドピアノのフォルムもすばらしい。しかも実用性は無い。
値段的にも、国産のグランドで、150万くらい、スタインウェイやベーゼンドルファーだと
1500万くらいとか。安い国産車から、ベンツの値段に相応する。
ただ、いくらベンツ並みのピアノを買ったとしても、持ち運びができないので、
見せびらかすことはできない。(まぁ、愛人も、奥方にばれるから、だれにでも見せびらかすことはできないが。)
「愛人」も「車」も「ピアノ」も金さえあれば何とかなる。それを所有することに於いては共通点も多い。
一番大きな違いは、ピアノの場合、金は圧倒的にかからない。税金は取得税とか消費税だけ、
車のようにガソリン代も車検費用も駐車料金も税金もかからない。また5年から10年ごとに買い換える必要なはい。
愛人のように食べさせる必要も無い、高い帯や指輪を買ってやる必要も無い。
かかるのは年1万5千円位の調律代だけ。さらに、手入れしだいでは、100年でも持つ。(プロは無理だが)
と、ここまでは、ピアノは最高にすばらしい。
ところが、ピアノというものは、いくら1500万のスタインウェイを買っても、弾く能力が無ければ、ただの
重くて超デカい粗大ごみである。パソコンも昔はそういわれていたが、ずっと小さいし、ウィンドウズが出てから、
それなりに何とか使えるようになった。
ピアノをそこそこ弾きこなすには、幼児から始めた人で、10年、私のように46歳から始めると、
たぶん一生かかってもモノにならない。毎日が練習の連続である。課題が山のようにある。
そして、体と頭がついていかない。
いつも、(かなり本気で言っていることだが)、もし、”生まれ変わり”があるのであれば、今すぐに死んで、
生まれ変わりたい。しかし、どこに生まれ変わるかは、全く望めないのであれば意味が無い。
少なくとも日本の中流家庭で、いい先生のいるところ。(そんなワガママ、神様は聞いてくれないだろうから、
このまま、一生を終えるしかない。)
この”弾ける能力”を獲得しなければならないというところが、決定的に違う。
つまりハードではなくソフト面の充実が大いに必要となる。
ここが、どうしようもなく厄介で、こんなHPを立ち上げて、愚痴を言っている次第である。
「愛人」、「車」、「ピアノ」と三つ巴で、読み返しても、支離滅裂で、何も結論が出ていないが、
色々、考えていると、ちっともピアノの練習ができないので、この辺で終わりにしたいと思う。
気が向いたら、また追加するかもしれない。
最後になったが、
愛人はいつかは修羅場があって、結局は切れるが、ピアノはそういうことはない。
まぁ、私のような人間は、ピアノにはまっているのが最もいい生き方なのかも知れない。